モデルスケジュール

合宿免許は最短期間で免許が取れるように、教習スケジュールが効率的に組まれています。
教習所に着いてから卒業するまでの大まかな流れは以下の通りです。

1)入校説明
  └ 教習を始めるにあたっての簡単な説明や手続きをします
2)適性検査
  └ 視力検査や聴力検査など
3)先行学科
  └ 1番最初に受ける学科の授業です。運転に関する基礎知識を学びます
4)第1段階
  └ 学科教習と技能教習で運転の基本操作と知識を学びます
5)効果測定
  └ 仮免許取得のための学科試験のまえに行う模擬テストのようなものです
6)修了検定
  └ 教習所内のコースで第1段階の運転技能に関する検定です
7)仮免学科試験
  └ 学科教習・技能教習それぞれで学んだ知識の確認をする試験です
8)仮免許取得
  └ 修了検定と仮免学科試験の両方に合格すると仮免許を取得できます
9)第2段階
  └ 応用的な運転技術と知識を学びます。実際の道路で教習します
10)卒業検定
  └ 運転技能に関する最後の試験で、この検定に合格すると卒業です

このような流れで教習は進んでいきます。
以下にモデルとなるスケジュールをまとめさせていただきました。

合宿免許モデルスケジュール

  • 適性検査…運転特性を判断する検査です。視力・聴力の検査や簡単な性格検査を受けていただきます。
  • 効果測定…学科試験に1回で合格できるよう行われる模擬テストで、修了検定の前と卒業検定の前にそれぞれ実施されます。
  • 応急救護処置…事故現場に遭遇したときに、負傷者を救護するための人工呼吸や心臓マッサージなど蘇生処置を学びます。

次は、どのタイミングで上記内容を実施するのか入校してからの日数で見ていきましょう。

入校:1日目

入校初日には、入校式や教習に関する説明会、視力検査などの適性試験があります。
入校式とはいってもかしこまったものではないのでリラックスして参加しましょう。もちろん服装も普段着でOKですよ。

視力検査で規定の視力(両目で0.7以上/片目で0.3以上)がない場合は入校することが出来ないので、普段からメガネやコンタクトを使用している人は必ず持参しましょう。

教習は入校1日目から開始します。
学科教習の1番は先行学科と言われるもので交通法令や運転者の心得を学習するものです。
この先行学科を受けなければ技能教習は受けられません。

第1段階:2日目~6日目

教習の2日目~6日目までは教習の第1段階として、運転の基本操作と道路交通法の基本知識を学びます。
学科教習は1日1~3時限程度の予定が組まれ、実際に車を運転する技能教習は2時限までです。

第1段階の技能教習は1日2時限までと決められていて、3時限以上受けることはできません。
それぞれの教習はすべて教習所内で行います。
まずは運転時の姿勢、そして発進や停止、後退とカーブの走行や坂道発進、踏切など運転に必要な操作です。

第1段階の最後には修了検定というテストを実施します。
助手席に教官が乗って教習所内のコースを走行して課題をクリアしなければなりません。
課題はS字・クランクの通行、坂道発進、一時停止、交差点や踏切の通行など第1段階で教習した内容のおさらいです。

持ち点100点からの減点方式で検定終了時に70点以上あれば合格です。

第2段階:7日目~13日目

修了検定に合格すると仮免許が発行され、第2段階へ進みます。
第2段階ではいよいよ路上での教習がスタート!

学科は1日に2~4時間程度を受けて、技能教習は1日3時限まで受けられるようになります。
応用知識や応用操作を学んでいくことになります。
方向変換や縦列駐車といった難易度高めの運転操作も出てくるので気を引き締めましょう!

一般道のほかに高速道路の教習がありますが、教習所によっては実際の高速道路ではなく、所内にあるシミュレーターを利用している場合もあります。

卒業:14日目

いよいよ卒業間近。最終段階です。
修了検定の時と同様に教官を助手席に乗せ、路上で卒業検定が行われます。
教習所の卒業がかかってかなり緊張する場面ですが、これまでの教習のおさらいなので安全確認や交通ルールを守った走行が出来れば合格できます。

一般の道路でのテストなので、歩行者やほかの車にじゅうぶん気を付けながら運転しましょう。
減点方式で70点以上で合格です。

合格すると卒業証明書が渡されます。

合宿中の1日のモデルスケジュール

モデルスケジュール
効率よく教習が組まれている合宿免許。
1日いっぱい授業なのか、暇な時間があるのかなど気になりますよね。
とある1日のスケジュールをおおまかに紹介していきます。

・7:30 朝食
朝食の提供方法は教習所によって異なります。
宿舎の食堂で食べるところや、近所の提携店で自由に選べるところ、おにぎりやサンドイッチなど軽食が提供されるなど様々です。
1日のスタートは朝食から!しっかり食べて教習に備えましょう。

・8:30 予習・復習
合宿では学科試験もあります。学科教習を受けるだけでは合格できないことが多いので、空き時間にはしっかり予習と復習をしましょう。
試験に合格できないと卒業予定日が後ろにずれちゃいます!

・9:30 学科教習
免許を取得するにあたって必要な法律や車の構造などを学習します。
基本的には先生の話を聞くだけですが、時々クイズのように問題を出されることもあります。
教習中に寝てしまうと、その授業は受けてないと見なされて再度受けなければいけなくなるので、居眠りは絶対にダメ!

・12:30 昼食
リラックスタイム!午前中にがんばった分を美味しい食事で癒やしましょう!
お弁当が支給されるところや教習所の食堂で食べるところなど、これも教習所によって異なります。
毎日食べる食事だから、合宿の教習所を選ぶ時にメニューを重視する人も意外と多いんです。

・13:30 技能教習
おなかいっぱいで眠いけど気合いで午後を乗り切るべし。
昼食後の学科教習は眠気との戦いだけど、技能教習は運転するからちょっと緊張。
合宿日数が進むにつれ、教習の内容も少しずつ難しくなっていきます。

・15:30 休憩
教習が入ってない時間は自由時間!
この日は午前中に学科の勉強を頑張ったので午後はゆっくり過ごします。
次の教習時間に遅れなければ教習所から出て、近所のお店で買い物をするのもOKですよ。

・16:30 技能教習
少しだけ休憩したらまた教習!1日に受けられる教習は限られてるので、予定通り進めないと卒業がずれちゃうんです。
あらかじめ組まれたスケジュール通りに教習をこなします。
ハードに思えても教習1時限は50分なのであっという間に終わりますよ!

・17:30 自由時間
合宿中にできた友だちと過ごすもよし、しっかり学科テスト対策をするもよし!
限られた合宿生活の時間を有意義に使いましょう。
教習指導員に積極的に仲良くなるのもおすすめですよ。

・19:30 夕食
夕食は宿舎に戻ってから。
近隣レストランの食事券がもらえるところ、宿舎のレストランで定食など色々。
もちろん自由に他のお店で食べてもいいけど、免許合宿は食費込みなので自分のお金を使うのはちょっともったいないですね。

夕食が終わればまた自由時間ですが、翌日も朝から教習が入っているので寝坊しないように早めに寝ましょう!

合宿の卒業後は運転免許試験場へ

モデルスケジュール
免許合宿を卒業したからといって免許証がもらえる訳ではありません。卒業後は自分が住んでいる県の運転免許試験場で「本免試験」を受験する必要があります。
この項目では合宿卒業後から免許証発行までを解説します。

「適性検査」と「学科試験」の受験が必要

免許証の交付には「適性検査」と「学科試験」が必要です。
それぞれの内容を説明していきます。

・適性検査
視力検査と聴力検査です。
運転するために必要な視力、聴力を満たしているかの検査で、教習所の入校手続きの時にやったのと同じものです。

必要な視力は両目で0.7以上/片目で0.3以上。片眼が0.3未満の場合は他眼の視力が0.7以上で視野が左右150度以上あることです。
裸眼で条件を満たさない場合はメガネやコンタクトレンズで測定します。

聴力は、日常の会話を聞き取れること、10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえることです。
これは補聴器を使用していても構いません。

・学科試験

○×形式の問題が100点満点で95問出題されます。
文章が○か×か答える問題が90問で各1点、イラスト問題が5問で各2点です。
イラスト問題はそのイラストについて3つの文章があり、それぞれ○×で回答します。
3つすべて正解すると2点です。1つでも間違えると減点なので要注意。

試験時間は50分で90点以上で合格です。
ひっかけ問題が多いので、文章とイラストをよーく見ることが大事です。

受験当日の持ち物

本免試験に必要な持ち物は以下のとおりです。

1.本籍(国籍)記載の住民票
2.本人確認書類
3.申請用写真
4.卒業証明書
5.筆記用具
6.手数料

1.本籍(国籍)記載の住民票
住民票はコピーではなく役所でもらったものを持参しましょう。本籍記載の有無が選べるので「記載する」を選びます。
マイナンバーの記載は不要ですが、もし記載されているものを取ってしまった場合は個人番号をサインペンなどで塗りつぶす必要があります。

2.本人確認書類
健康保険証・マイナンバーカード・住民基本台帳カード・パスポート・在留カード・特別永住者証明書のうちいずれか1つ。
すでに原付やバイク免許を持っている方は免許証を持参しましょう。

3.申請用写真
縦3cm × 横2.4cm(1枚)
無帽、正面、上三分身、無背景で申請前6か月以内に撮影したもの。
免許交付の申請に使うものなので、実際の免許証用の写真ではありません。
免許証用の写真は試験場で撮影しますが、プロのカメラマンに撮ってもらった写真を使いたい!という場合は持参すればOKです。

4.卒業証明書
合宿を卒業すると教習所からもらえます。
発行した県は合宿免許に参加した県ですが、自分が住んでいる県の試験場で受験できます。

5.筆記用具
学科試験はマークシートなのでHB以上の鉛筆・シャープペンを使います。
ほかに消しゴム、ボールペンも持っていきましょう。

6.手数料
受験料と免許交付手数料として必要です。
支払い方法は現金のみなので忘れないように!

受験に必要な費用

持ち物の項目に記載した手数料のことです。
普通免許の場合はAT・MTどちらも試験手数料:1,750円、交付手数料:2,050円=合計3,800円が必要です。
交付手数料は学科試験に合格したときのみ必要です。

有効期限の「1年」に注意

合宿免許を卒業した時にもらえる「卒業証明書」の有効期限は1年間です。
つまり“教習所卒業から1年以内に本免試験に合格しなければ無効”ということです。

まれに、合宿を卒業して安心して本免試験は後でいいや~と言って期限ギリギリになって焦ったり、期限を切らす方がいます。
期限切れとなるともう一度仮免許(第2段階)からやり直しなので要注意です。

試験に落ちたらどうしたら?

学科試験で90点以上取れなかった場合は再試験を受けることができます。
ほとんどの試験場では午前と午後両方受け付けていることが多いので、そのまま午後の分を予約しましょう。
受験の度に1,750円がかかるのでお金は多めに持っていったほうが安心ですね。

当日の再試験に自信がなければ、その日は帰宅してもう一度勉強し直しましょう。
自分はどの分野の問題が苦手なのか把握して、その練習問題を繰り返す方法がおすすめです。

まとめ

免許合宿に参加するメリットは「値段が安い」「短期間で免許取得できる」「旅行気分が味わえて新しい出会いがある」ことです。
合宿中のスケジュールをすべて教習所が組んでくれるので、ストレス無く教習できます。

合宿中のスケジュール詳細は1~6日目までが前半で基本的な知識の勉強や、運転操作の教習(第1段階)。
7~14日目は応用知識や操作を学ぶ教習(第2段階)。
第1段階と第2段階それぞれの最後には検定があり、合格しなければ卒業日が延びます。

前半は1日1~2時限程度の学科教習と2時限までの技能教習。
後半は1日2~4時限程度の学科教習と3時限までの技能教習です。

教習は朝8:30頃から18:30くらいまで。教習と教習の合間は自由時間です。
時間が長めにある時は観光や買い物に行くのもおすすめです。
ただし、自習をしっかりやらないと学科テストに受からないので遊びすぎないように!

合宿を卒業したら「卒業証明書」がもらえるので、住民票や身分証など必要書類を持って地元の運転免許試験場で適性検査と学科試験(本免試験)を受験します。
適性検査は視力・聴力検査、学科試験は○×式で95問出題され、100点満点のうち90点以上で合格です。
マークシートなのでHB以上のシャープペン、消しゴムを忘れずに。

卒業証明書の有効期限は1年間と決められているので、合宿を卒業したらなるべく早く本免試験を受けましょう。

受験費用は3,800円。
学科試験に合格しなければ再度、試験手数料1,750円を払って再試験です。
合格率は70%と言われているので、決して難しいわけではないですが、あらかじめしっかり勉強と練習問題を解いてひっかけ問題になれることが大事です。

合宿免許に参加しての免許取得の難易度に地域差はありません。
合宿中の日程を上手に活用して最短で免許取得しましょう!